Monday, November 13, 2017

知覚過敏の話

今日は知覚過敏の話。

歯がしみると食べ物が楽しめませんよね。
夏の冷たい飲み物や、アイスクリームって美味しいけれど、痛くなるかもしれないと思うとためらうことがありませんか?
熱いものもしみるようになると、食べること自体が苦痛になります。

 ACS Applied Materials & Interfacesのリサーチ が、
緑茶から取り出された性質は、歯の知覚過敏や虫歯予防に役立つと発表しました。

歯の知覚過敏は、歯の表面にあるエナメル質が減り、象牙質が出てしまうと起こります。
象牙質には神経につながる細いチューブがたくさんあり、冷たさや熱さを神経にそのまま伝えてしまうのです。
その管を’ハイドロオキシアパタイト’という物質で塞げば、熱さや冷たさを痛みとして神経に伝導されにくくするので、その塞ぐ方法が長年の治療法になっていました。
しかし、その物質は歯磨きや歯ぎしり、プラークによる酸での脱灰は防げませんでした。

ナノハイドロオキシアパタイトと、緑茶のポリフェノールepigallocatechin-3-gallate(EGCG)を使った物質 は歯磨きや歯ぎしり、プラークによる酸での脱灰にも強くなるそうです。
過去のリサーチでEGCG(緑茶の中の物質)は、虫歯菌(ストレップコッカスミュータンス)の フィルムを破壊すると結果が出ていますので、二つの物質が相乗効果を現すよう。


これを塗れば知覚過敏が完全に治まる!!という薬はまだできていませんが
緑茶とハイドロオキシアパタイトは、象牙質から神経に続く管を保護してくれる。
お茶をちょっと口に含んでみることが、とりあえずの治療方法になるかもしれませんね。

民間治療法では一日二回塩水でのうがいが効果があるとか、
そちらも手軽にできますので、お試しください。


歯磨き粉も、知覚過敏用のものがたくさんあります。
自分の歯の状態にあったものを使用することも大切ですし
市販のものにはない成分の強い歯磨き粉が歯医者さんにあるかも。

ぜひ専門家にご相談ください。


Story Source:
Materials provided by American Chemical Society. Note: Content may be edited for style and length.

Journal Reference:
  1. Jian Yu, Hongye Yang, Kang Li, Hongyu Ren, Jinmei Lei, Cui Huang. Development of Epigallocatechin-3-gallate-Encapsulated Nanohydroxyapatite/Mesoporous Silica for Therapeutic Management of Dentin Surface. ACS Applied Materials & Interfaces, 2017; DOI: 10.1021/acsami.7b06597

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