Monday, September 15, 2025

歯ブラシ






    貴方の歯ブラシは大丈夫ですか?







 毎日の歯磨きに使ってる歯ブラシ。皆さんは歯ブラシの細菌数の多さを知っていますか?
一度使うだけで細菌の数は便器と同じ位の細菌数と言われています。
台湾の某大学の調べによると、3週間程使用した歯ブラシは100万以上生息していたというのです。
ちなみに100万以上というのは便器の中にある水の80倍ほどの数だそうです。
歯ブラシが細菌の温床になってしまわないように注意すべきことがあります。

1 歯磨きが終わったら濡れたままにしておかない。
 口腔内にあった細菌がくっついてしまった歯ブラシを濡れたままにしておくと細菌が繁殖しやすくなってしまいます。使い終わったら乾燥させておくといいでしょう。

2 歯ブラシを置いておく場所は綺麗に
 コップや歯ブラシホルダーなどの歯ブラシを立てて置く所も清潔にしておかないと、そこから歯ブラシにくっついて繁殖していく可能性があるようです。

3 お風呂やトイレなどに置きっぱなしにしない。
 前述にあったように、濡らしたままでも保管場所が汚くてもいけません。トイレには空気中に細菌が飛び散ったりしており、そこから付着して繁殖してしまう可能性があります。
 
 これらを守っても、完璧には防ぐことは出来ません。最低でも1ヶ月に1回は歯ブラシを交換することをおすすめします。

Monday, September 1, 2025

唾液の力

私たちの口の中は常に唾液で保たれています。
唾液は99.5%が水分です。唾液のphは平均6.8(中性に近い弱酸性)ですが、唾液の量が多いほどphは高くなります。唾液の分泌量は1日1.0~1.5Lにもなり、安静時では1時間当たり平均19mlであるのに対して、睡眠時には1時間当たり平均2mlと少なくなります。
睡眠時は唾液の様々な効果が期待できないので、就寝前のブラッシングがとても重要です!

唾液の効果
1 浄化作用:食べかすなどを洗い流す。
2 殺菌作用:歯垢の発生を抑える。
3 保護作用:歯に皮膜を作る。
4 再石灰化作用:歯表面の溶け出した成分の再沈着をはかる。
5 希釈作用:歯の表面の酸をうすめる。
6 緩衝作用:phを元の状態に保とうとする。

下の図のように、食事をするたびに口の中のphは酸性になり、歯の成分が溶け出します。しかし、唾液の作用により約40分間でphは元に戻り、歯の成分も元に戻ります。
しかし食事の回数や間食の多い人では下の図のようにphが戻る前に、または戻ってもすぐに飲食をしてしまうので、口の中は酸性状態が長くなり、虫歯のリスクが高まります。
食事や間食を制限し、時間をきちんと決めることが大切です。
唾液の量を増やすには良く噛んで、歯磨きを必ず行いましょう!!


Friday, August 15, 2025

知覚過敏の話

今日は知覚過敏の話。

歯がしみると食べ物が楽しめませんよね。
夏の冷たい飲み物や、アイスクリームって美味しいけれど、痛くなるかもしれないと思うとためらうことがありませんか?
熱いものもしみるようになると、食べること自体が苦痛になります。

 ACS Applied Materials & Interfacesのリサーチ が、
緑茶から取り出された性質は、歯の知覚過敏や虫歯予防に役立つと発表しました。

歯の知覚過敏は、歯の表面にあるエナメル質が減り、象牙質が出てしまうと起こります。
象牙質には神経につながる細いチューブがたくさんあり、冷たさや熱さを神経にそのまま伝えてしまうのです。
その管を’ハイドロオキシアパタイト’という物質で塞げば、熱さや冷たさを痛みとして神経に伝導されにくくするので、その塞ぐ方法が長年の治療法になっていました。
しかし、その物質は歯磨きや歯ぎしり、プラークによる酸での脱灰は防げませんでした。

ナノハイドロオキシアパタイトと、緑茶のポリフェノールepigallocatechin-3-gallate(EGCG)を使った物質 は歯磨きや歯ぎしり、プラークによる酸での脱灰にも強くなるそうです。
過去のリサーチでEGCG(緑茶の中の物質)は、虫歯菌(ストレップコッカスミュータンス)の フィルムを破壊すると結果が出ていますので、二つの物質が相乗効果を現すよう。


これを塗れば知覚過敏が完全に治まる!!という薬はまだできていませんが
緑茶とハイドロオキシアパタイトは、象牙質から神経に続く管を保護してくれる。
お茶をちょっと口に含んでみることが、とりあえずの治療方法になるかもしれませんね。

民間治療法では一日二回塩水でのうがいが効果があるとか、
そちらも手軽にできますので、お試しください。


歯磨き粉も、知覚過敏用のものがたくさんあります。
自分の歯の状態にあったものを使用することも大切ですし
市販のものにはない成分の強い歯磨き粉が歯医者さんにあるかも。

ぜひ専門家にご相談ください。


Story Source:
Materials provided by American Chemical Society. Note: Content may be edited for style and length.

Journal Reference:
  1. Jian Yu, Hongye Yang, Kang Li, Hongyu Ren, Jinmei Lei, Cui Huang. Development of Epigallocatechin-3-gallate-Encapsulated Nanohydroxyapatite/Mesoporous Silica for Therapeutic Management of Dentin Surface. ACS Applied Materials & Interfaces, 2017; DOI: 10.1021/acsami.7b06597

Friday, August 1, 2025

ガム




ガムは、唾液を出します。
食事後にガムをかむと唾液が出て、糖分を酸化させプラークにするばい菌を洗い流す働きをします。食事の度に歯が酸に触れることで、歯が溶けて歯の表面が弱り、最終的には虫歯になったりしますが、唾液の中のカルシウムやprosphate(リン酸塩)は歯のエナメル質を強くする手助けをします。
ですから、歯が唾液に触れることは虫歯予防にはとても大切なことです。
シュガーレスガムを食後20分噛むことで、虫歯を予防できるとの研究発表もあります。
将来は、ガムを噛む唾液により様々な治療に役立てられるようにすることもできるようになるでしょう。
例えば、歯を再石灰化、またプラークを減らしたり、歯槽膿漏を予防する材料が入っているガムも存在するかもしれません
(ADAのウェブサイトより)

















ただ、顎関節症の患者さんは顎を常に動かすことで、頭痛が酷くなったりしますからお気を付けください。

日本ではキシリトール入りのものが多く発売されていますが、
キシリトールは野菜や果物にも入っている糖アルコールの一種です。
カバノキから抽出されるそうで、お腹が緩くなるので多く摂取することは避けた方が良いです。(もう皆さんこんなことはご存知ですね)
キシリトールにはミュータンス菌がプラークを作ることを阻害する成分があるので、食事の後の、キシリトール入りガムは効果があります。
が、
市販のものは主にキシリトール使用パーセントが30~70%
 ですが、歯科で専用に発売されているものは90~100%
虫歯が多い人の場合は、この100%ガムを利用する方がよいかもしれません。

お店で買う時も何パーセント入っているのか確認した方が良いようです。

パーセントが高い方が、効果も望めます


ガムを噛むことは、虫歯の予防でもある。
ただ、

噛んだ後は、ちゃんと包んでゴミ箱に捨ててくださいね。



Tuesday, July 15, 2025

ZOOM

Inaba Dental Officeにも、診療室で行う歯科漂白ZOOMの機械を導入しています。

 

15分の照射を3回~4回で歯が白くなります。

加齢や食べ物や様々な原因で茶色くなったり黄色くなったりした歯。
Hydrogen Peroxide(過酸化水素)の液を歯に塗り、ライトを当てることで漂白します 。

しみたりすることもありますが、1~2日の通常生活でもとに戻ります。
一回の通院でできるので、パーティや帰国前に自分を着飾るには最適の方法。
美容室に行く感覚で、歯を綺麗に出来ます。

高校生や大学生の方でも行えますので、大切なその日の前にいかがでしょうか?

 当院の治療例として







A3.5という黄色い色から、 A1 まで白くなりました。
印象も変わりますね。


Tuesday, July 1, 2025

酸性の食べ物の害

甘みのないスパークリングウォーター。

砂糖が入ってないから大丈夫と思われていませんか?

スポーツドリンク(Gatoradeなど)やコカ・コーラなどの甘い飲み物は脱灰の危険性がとても高いことは誰もがご存知でしょう。

でも、
Pellegrinoも Perrierの炭酸水も、砂糖は入っていませんが
5.05~4.87と水に比べると歯を溶かす危険性が高くなると
ADA(American Dental Association)の調査結果で出ています。



でも、ちょっとした知識で歯を守ることが出来ますし
偏った食事によって、歯が弱るのを防ぐためにも知識を持っておくことが大切です。

ずっと自分の歯で食事をしたいですものね。

 

Sunday, June 15, 2025

歯磨きのタイミング



 食事をした後や、歯が酸に触れたすぐ後の歯磨きは避けようという考え方があります。
それによると、水でうがいをし、30分は待ってから柔らかいブラシで歯を磨く。
これは、食事による酸で、歯の表面が弱っているからという理由。
そんな歯の表面を歯ブラシでゴシゴシするのは普通に考えてもよくないですよね。
ですので、唾液によってPhを元の状態に戻してから歯磨きする方が良いと言われてます。




どうしても食後30分も待つ時間がない人は磨かないよりはましですので、歯磨き粉なしで優しく汚れを落とします、それも無理ならうがいや水を飲むだけでも違います。
でも、もしできれば、少し時間を経てからフッ素入りの歯磨き粉を利用するのが歯には一番良いです。

色んな説はあり、色んな情報を耳にするでしょうが、とにかく丁寧に汚れを落とし、いつも口の中に食べ物があるような悪い環境にしないのが虫歯予防の第一のステップです。