Friday, August 15, 2025

知覚過敏の話

今日は知覚過敏の話。

歯がしみると食べ物が楽しめませんよね。
夏の冷たい飲み物や、アイスクリームって美味しいけれど、痛くなるかもしれないと思うとためらうことがありませんか?
熱いものもしみるようになると、食べること自体が苦痛になります。

 ACS Applied Materials & Interfacesのリサーチ が、
緑茶から取り出された性質は、歯の知覚過敏や虫歯予防に役立つと発表しました。

歯の知覚過敏は、歯の表面にあるエナメル質が減り、象牙質が出てしまうと起こります。
象牙質には神経につながる細いチューブがたくさんあり、冷たさや熱さを神経にそのまま伝えてしまうのです。
その管を’ハイドロオキシアパタイト’という物質で塞げば、熱さや冷たさを痛みとして神経に伝導されにくくするので、その塞ぐ方法が長年の治療法になっていました。
しかし、その物質は歯磨きや歯ぎしり、プラークによる酸での脱灰は防げませんでした。

ナノハイドロオキシアパタイトと、緑茶のポリフェノールepigallocatechin-3-gallate(EGCG)を使った物質 は歯磨きや歯ぎしり、プラークによる酸での脱灰にも強くなるそうです。
過去のリサーチでEGCG(緑茶の中の物質)は、虫歯菌(ストレップコッカスミュータンス)の フィルムを破壊すると結果が出ていますので、二つの物質が相乗効果を現すよう。


これを塗れば知覚過敏が完全に治まる!!という薬はまだできていませんが
緑茶とハイドロオキシアパタイトは、象牙質から神経に続く管を保護してくれる。
お茶をちょっと口に含んでみることが、とりあえずの治療方法になるかもしれませんね。

民間治療法では一日二回塩水でのうがいが効果があるとか、
そちらも手軽にできますので、お試しください。


歯磨き粉も、知覚過敏用のものがたくさんあります。
自分の歯の状態にあったものを使用することも大切ですし
市販のものにはない成分の強い歯磨き粉が歯医者さんにあるかも。

ぜひ専門家にご相談ください。


Story Source:
Materials provided by American Chemical Society. Note: Content may be edited for style and length.

Journal Reference:
  1. Jian Yu, Hongye Yang, Kang Li, Hongyu Ren, Jinmei Lei, Cui Huang. Development of Epigallocatechin-3-gallate-Encapsulated Nanohydroxyapatite/Mesoporous Silica for Therapeutic Management of Dentin Surface. ACS Applied Materials & Interfaces, 2017; DOI: 10.1021/acsami.7b06597

Friday, August 1, 2025

ガム




ガムは、唾液を出します。
食事後にガムをかむと唾液が出て、糖分を酸化させプラークにするばい菌を洗い流す働きをします。食事の度に歯が酸に触れることで、歯が溶けて歯の表面が弱り、最終的には虫歯になったりしますが、唾液の中のカルシウムやprosphate(リン酸塩)は歯のエナメル質を強くする手助けをします。
ですから、歯が唾液に触れることは虫歯予防にはとても大切なことです。
シュガーレスガムを食後20分噛むことで、虫歯を予防できるとの研究発表もあります。
将来は、ガムを噛む唾液により様々な治療に役立てられるようにすることもできるようになるでしょう。
例えば、歯を再石灰化、またプラークを減らしたり、歯槽膿漏を予防する材料が入っているガムも存在するかもしれません
(ADAのウェブサイトより)

















ただ、顎関節症の患者さんは顎を常に動かすことで、頭痛が酷くなったりしますからお気を付けください。

日本ではキシリトール入りのものが多く発売されていますが、
キシリトールは野菜や果物にも入っている糖アルコールの一種です。
カバノキから抽出されるそうで、お腹が緩くなるので多く摂取することは避けた方が良いです。(もう皆さんこんなことはご存知ですね)
キシリトールにはミュータンス菌がプラークを作ることを阻害する成分があるので、食事の後の、キシリトール入りガムは効果があります。
が、
市販のものは主にキシリトール使用パーセントが30~70%
 ですが、歯科で専用に発売されているものは90~100%
虫歯が多い人の場合は、この100%ガムを利用する方がよいかもしれません。

お店で買う時も何パーセント入っているのか確認した方が良いようです。

パーセントが高い方が、効果も望めます


ガムを噛むことは、虫歯の予防でもある。
ただ、

噛んだ後は、ちゃんと包んでゴミ箱に捨ててくださいね。